なげる

柳田國男大先生は、池袋の石打ちと飛騨のゴンボダネと言ふよく判らない取り合せで、池袋のポルターガイスト物を取り上げてゐる。
柳田説では 微妙にナントカ袋と言ふ地名と関連付けてるが、池尻のお姉さんも有名らしい、さういふのは、普通に「器用な投擲藝の人」だったのが、マスコミュニケーションが進むにつれゲーニウス・ロキが「氏子の娘へ手を付けた外道を折檻するために」やってきたとか、果ては「犬神使ひだった」とかいはれる。
 あとシャチ玉(しかるべきところへあてるのが難しいので、当った=幸運である弾丸を拝む)とかある。かういふ信仰はー。南方熊楠大先生が「在英中に読んだHGウェルスか誰かの小説」に出てくる火星人以外に似たものがゐないと言ふ、紀州の妖怪肉吸ひは、シャチ玉に依ってやられると語られ、妖怪対策として紀州の郵便屋さんが拳銃を携帯させられたとか言った。

だからマクラでふって飛ばすのがアレなんだよ、「もののけ姫」で「秋津島産オリジナルと言ひ張る」石火矢は、らい病患者による技術者の苦心によって女性向けにされ、主人公をも粉砕する威力を発揮するが、さういやミハイル・カラシニコフが「御国のために」開発したカラシニコフはアフリカで、おんにゃのこちゃん(十三、四歳代)も使へるのでさういふ娘さんが使ってゐる。平等ってなんだらうね。

 

 アカヒの取材班(著者は長野の人)のみやましいおいさんですら、それでも蔑視するやうなへぼいクロンボが、よりあって、お国では仲の悪い長野ナンバーと松本ナンバーの軽トラへロシヤの武器載せたテクニカルを駆ってカスカベ辺りで使はれとった幼稚園バスを、と言ふ複雑なナニがあるんだに、なんだかなぁ。ここまでは俺ぁの妄想だけど、中ではアカヒの記者へカラシニコフ屋さが

自衛隊にAK買ってくれるように言ってくりょ (当時)日本円で一万二千円ばかだでー第二次日露戦争なんかおこらんで― なぁ」

 とかは言はれとる。閑話休題 

 ハイヌウェレ型神話の、殺害と言ふインパクトを與へるとSTAP現象のごとく栽培植物を生み出す、聖なる体は、どっか南洋の某国ではそれとなる犠牲の人として、美人のおねいさんが選ばれてゐる(今はミスコン)さうであるが、起源神話は「統治者が民草のために」死んださうであった。牛や馬をひり出しながら、かつ朝鮮語による 朝鮮語圏人でないとわかんねえよなダジャレが炸裂する我が国のそれ(オホゲツヒメは皇統に繋がってない)とは段違ひである。あの、毛色は違ふけど「宇宙船」といふトンデモ説がある南米(地下でワムウとかエシディシとかが苦労してゐた)のレリーフも、「民のために」お芋さん等を玉体から生やす聖王であった。いいんだどうせふん。

 で、エボシ御前によるアレは、儀式的な殺害は普通投擲系ではなくて、記紀(何で違ふ)のスサノヲや月読のやうに刀とかでやられる筈であるが、発想が飛んでるだけで多分、
「ハイヌウェレ型神話の一環にすぎない」でいいと思ふ てふかさう言ふ説しかない。

 

さういへば、「男の魂 充電完了!」といふこの作品の「おとこだま」観 は、投擲系をアレする人類のナニであった。とか思ってたら、

仮面ボクサーの中で!!!  ダメになった作者が、とりあへず海へ行って、小雨そぼ降る中まあ近所の水族館へ行き、シャチのショウなぞを見てゐると、そのオルカさんが、島本和彦大先生の行き場のないやる気パルスが完全に抜けてゐた状態であるにも拘らずそのやる気パルスを無駄に受けッ、「つり下がっていたボールを尻尾で打って、その辺のライトへぶち当てる」といふ真似を晒した!!!。 島本和彦大先生と、同行した人が「おおっ かっこいいっ」と感心するうち、トレーナーの人が、「あんなことはないんですが」と謝罪して…といふ、尻尾で投擲するシャチでパワーをもらった話体系になってゐる!!!。無敵だな!!!島本和彦!!!