嫉妬する手塚治虫

 七色いんこ 別に好きと言ふわけではないが、読む。

でもって、手塚大先生は、SF大会へ、気の狂ったやうな仕事と宝塚歌劇とその他でくそ忙しいのに行くバカたれで、そこへ行くと、いしかわじゅん吾妻ひでお両者が、本人によると「いちゃいちゃ」ファンによると「激烈な抗争」をしてゐるので、手塚大先生は、「吾妻氏といしかわ氏はいちゃいちゃしくさってむかつくなぁ」と(多分楽しさうに)ナニしておられ、ある日、いしかわじゅんの方によれば、いしかわ先生の方へ手塚御大が電話で

「今度七色いんこっていうマンガにいしかわ氏出すんだけどいいかな?」

手塚大先生を日ごろから敬愛するいしかわ先生は快く肯定すると、手塚御大は

「吾妻氏も出て、二人でキスするシーンもあるんだけど」

と言ふ「出演依頼」てふか「出してやったぞ声明」があったさうである。手塚大先生を慕ふいしかわ先生は

「どうにでもしてください」

と答へたさうで、その掲載されたあじま×いしかわ話のシーンを、BSマンガ夜話でいしかわ先生は照れくささうに見せてゐた。

  で、それ所収 「彼女」の名前がツボ。