アグリカルチャー サブカルチャー再び

 シコクビエ はアフリカ原産である。なんかWikipediaに書いてあった。

 草姿はしょぼい。一mほどの茎が伸び、そこから、指のやうな穂が、生えるのだが、イネや麦、稗のごとくに一斉にびゃーっとは生えない。パラパラと生える。

 この辺で、 原種Eleusine coracana Gaertn. subsp. africanaからあまり育種とか品種改良とかが行はれてない感じが何となくするが、穂が「握ってる」型(ブータンとかのやつ)と、「くぱぁ」(日本、支那ラオス)型があるらしい。さらに、 E.africanaが、原種であるかどうか、栽培種ではないと言へるかどうか(区別がつかんらしい)を研究者の皆さんがあーだかうだ言ってる間、さう言ふのが「雑草」!!として生えてるエチオピアとかのクロンボの百姓は、芽が生えてる段階で除草!!する。クロンボの人凄い。
とてもややこしいことにE.tocussaと言ふ雑草は食用。クロンボの人凄い。

 そのアフリカとかで、「ムラ、マウラ」系で言はれ、インドとかでは「ラギ」系で言はれるわけであるが、秋津島に来ると、シコクビエの漢字表記自体が、「反当り四石取れる」説と「四国の稗」説、がある。「四石稗」表記のある資料は、こっちに「カタカムナ」とか書いて(肯定的に引用)あるのでトンデモ本呼ばはりしてその情報を抹消するとかは多分できないで良い筈(なんか嫌)。また地方名が、岐阜県だけでチョウセンビエ(朝鮮稗 徳山村郡上八幡)、アカビエ(徳山村)コウボウビエ(弘法稗)タイコウビエ(太閤稗 荘内村)、富山県でマタビエ、ヨスケビエ(与助稗 利賀村 どっかで与助さんが道に生えてるのを取ってきたから)、と呼ばれ、他にカマシ(石川県白山市白峰地区 穂が鴨の脚に似るから カモアシが訛って)、カモアシビエ、ヤツマタ、エゾビエ(蝦夷稗)、ダゴビエ(団子稗)、カラビエ(唐稗)、などといはれる。うがー。そんでもって記紀どころでない、ざっくり「奈良時代の文献」にシコクビエが出てない。うがー。
 
 麦系の豊穣神話では、『シュナの旅』のシュナにしろ、「この国治めたアーサー王 御立派なアーサー王」(マザーグースだ)にしろ、一応「麦が生えるどっかから非合法的に取ってくる」者なのだが、(取ってきた人に罰が当たることもしばしば)弘法大師空海上人にしろ与助さんも、多分太閤も、罰当たりな感じがない。(おダイシ様と呼ばれるをばさんがどうのフォーマットのバリエーションらしい弘法伝説でも上人様へ吠えかかったわんこの方が罰を受けるとかの傳承があった)

 シコクビエがインディケータークロップであるとする中尾説のエビデンスとして、バンバラ族とかマリンケ族の他、かのドゴンの皆さんを麦系(駄獣の使用を特徴とする)のものとする上、ドゴンの人の畑にシコクビエが生えてないと指摘する。シリウスBの伴星を神話に取り入れたくせに。同様に、一応、アフリカはサバンナ農耕文化と地中海農耕文化が分かれるといふ。

 改訂版をこっちに書いちゃへ

 嘗てアフリカでは、シコクビエのもやしによる濁酒があった。
そんでもって、インドの「マフゥアと呼ばれる酒の起源地だけどアルコールはドラッグ扱い」の地域へ行ったシコクビエが、ヒマラヤへ行き、「吸水後、水で茹で、筵に広げて放冷し、麹(ムルチャ)を混ぜて容器に入れ、発酵したやつを青竹に入れてお湯を注いで飲む。といふ、パーボイル加工のおまけで出来たアルコーる分低めの酒の原料となり、多分ブータンあたりから伝播したとか何とか。
 恐らく「実るちょっと前からとって保存した後殻ごと茹でてどうの」段階(かなり初期)といふ、完全に基本からやり直されてた。