まさかり担いでなんとやら

落合淳思 といふ甲骨文の先生が、藤堂明保先生の研究をぼろくそ言ひながら、たたき台として白川静先生の甲骨文説を使ってゐた処によると、兵の字は、「バトルアックスを持った形」といふ白川説でいいらしい。

 さう言ふわけで、「銀河英雄伝説」では「トマホーク」と呼ばれる戦斧が白兵戦用の武器として使はれてゐるわけであるが、ああいふ「支那をベースにしながら 宇宙時代を描く」作品で、使ふ武器としてはいいらしい。

 日本では、耳嚢!で、「戦国時代 すけひろと言ふ鍛冶師が、仕へてゐる殿様から「バトルアックス」の製造を命じられ、作って献上した所一応喜ばれたが、戦場で使ってた殿様が、「敵国の人で使ってるのがゐたからもうワンサイズでかくしろ」と言はれた」といふ話が収録されてゐる程度にマイナーである。

 まさかり担いだ金太郎ってのがゐたか。