イデーのなんかを

 イデー 為政者の一番偉い人系がとりあへずでっち上げるプランらしい。

理念とか 訳されるけども、日本ではそれを実際に振り回すと一応民衆から

「うーざーいー」

とか言はれてアメリカザリガニのやうにひかれるとか、他の人からぼっこぼこにされるとかになると丸山眞男大先生が言ってゐた筈である。

 

 いいけど「男一匹ガキ大将」の、四国行くやつは、ストーリーだかプロットを「富士の裾野で番長を相手にどうの」で使っちゃった為かなんかで、

その辺のコンビニ本で集録されず、ブックオフ(長野のブックオフは偉大なので、十件くらゐ回ると自宅から一番近い店にあったりするのである)回らないといけない。

 

 「百人を纏めるには 力

 千人を纏めるには 道 

万人を纏めるには 御輿 

一国を治めるには!希望とやすらぎ」

とか、吉川英治宮本武蔵な坊さんのアレが出るのであるが、その四国とかで、不良を言ひくるめる際には、「目の前の地べたを、畑にする」と言ふアレが出るのは興味深かったり。で、作者が封印した万吉のその後は、侠気がアメリカ人には通じず、イデーでまとめるラスボスが一応出るんだけど「実はそういうのでだまくらかす影の主催者がー」といふ落ちがついて終る。

 

 さう言ふナショナリズムが出る中で、ソレに準じた、「銀河英雄伝説」は、思考が停止したやうな、核戦争がありましたー>>とりあへず再建しましたー>>オーダーネイションが戦争しまくりー>>搾取する地球と反逆するシリウスとかー>>といふだらだらが展開し、ルドルフ・ゴールデンバウムは一人で踏ん反り返り、アーレ・ハイネセンは負け出てからなんとかし、どっちも継承者や注釈者ではなく、「とにかく制度を以てなんとかする人」と「墨守する保守派」がだらだらひり出され、マリーカ・フォン・フォイエルバッハがホウカスポウカスを唱へるのである。サイエンス・フィクションが一種のイデーである点を踏まえると、徹底して「目的の共有」を拒むこの作品(奥が深いことに、選民としての負傷軍人がどうしたを描くジュール・ヴェルヌからのサイボーグの系譜と対照的に、銀英伝は「人体を補正する系サイボーグ」以外を設定から外してゐる)は、えすえふの手足をもぎ取り芋虫のやうにして、ドラッグ喰はせて「タスケテ タスケテ」と言はすものには違ひないが、こっちは良いとして、偉大なる末日聖徒イエス・キリスト教会の伝道者、あすかあきお大先生も、そのカッバーラにおいてイデーを出さない。ある種それでも説得力を持ってしまふ「地球収縮説」は21世紀に入ってから「前作の再版」で留め、プラズマ兵器による地震説を唱へてゐる。

 

 コナン・ドイルが「緋色の研究(緋色の習作らしいけど)」で、一応でっち上げられた「モルモン教」の人は

「On!on to ZION! (神の国へ!)」

と叫ぶのである。ちゃんと神の土地を作るぞ と言ふ目的を共有してゐるのである。 

 岡田斗司夫さんは、マイケル・ジャクソンの「this is it」を見た際、劇中でマイケルが、「この作品で地球環境の低下を食い止める!」と言ふ旨の「イデー」を言ひ、他のスタッフ全員が顔に「それは無理」と書きながら、その目的を共有したところで、戦慄した と言ふ。なぜなら自身がガイナックスを興した際「当時は他のエンターテインメント業界がぐだぐだになってゐるので、その空いた隙間へガイナックスのメディアをぶち込む!」と言ふイデーを吐き、スタッフ全員がやっぱり顔へ「それは無理」と言ふ文字をうかばせて、でも「王立宇宙軍オネアミスの翼」を拵へてしまった、からださうである。

youtu.be

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 でその「王立」のスタッフがイデーとしての法華の獅子吼を説く者を描いた作品。

 

 

 浅羽通明先生は「日本にイデーは根付かない」旨を滔々と吐き、江戸時代、イデーとしての儒学がいかにボコられたかを語り、で、「江戸時代封建主義」と言ふイデーの再興を、と絶望的な何語りでやってゐるが、えー、日本人でやってる人ゐるんですねぇ。

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