日の下に新しい物なんて

「幽霊塔」いいんだけども、まあ。あの江戸川乱歩の作品の前の黒岩涙香の翻案 の前の翻案、といふアレンジの歴史を襲ひつつ、どうやってお客さんへこれを見せるかの苦心が語られる。財宝の描写に関し和風にするのへ「なんという後進性!」とか憤慨するのが微妙にむかつくが、はい「天空の城ラピュタ」での財宝は圧巻でしたね、あと「呪われた財宝」と言ふ類型の指摘があったが、まあ「ルパン三世-カリオストロの城」での財宝も呪はれてはゐたか、なによりも宮崎駿 息子ならともかくお父上がオリジナルのないのをアレすると微妙にむかつくが、えー、

 

では、 「風の谷のナウシカ」に登場する王蟲に大変そっくりな、オッファコルス(体長五mm)が紹介される。目ないし「全にして個 個にして全」とか言ふなんとか語でヘンカイパンだったかは不明すぎるし、アレだけど「オファ王の堤」と言ふ意味の名ださうである。あんまり高屋法子御大が苦心のハーモニーで「ずいるずいる」と言ふ感じでの移動はしない筈であるが、顕微鏡で生きてるやつを実際に見ると「マンガ版の どっちかっつうとナウシカアレする方」に見えさう。