まさかりの続き

ピストル は元短剣の呼称であったさうであるが、銃 も白川静「字統」によると斧の部分を指した語ださうである。

 「建物を建てるのは大工さん」と言ふ理屈に基づくと、「法隆寺を立てたのが聖徳太子」になると言ふ よくわからない事態があるさうであるが、その場合、「大工はまさかりを操れるやうになって一人前」と言ふ常識があったさうなので、といふことは聖徳太子はまさかりいっちょで法隆寺作ったらしい。うわああ。

 世界シンボル事典 で、著者は「支那での、結婚式に斧を渡す儀礼」にびびってゐる。外国でも作るアイテムでまさかりってのがあったはずである。で、同書によれば、「雨を呼ぶもの」としてまさかりをあげるところが結構あるさうである。

 

 アト・ド・ヴリースの方の「イメージ・シンボル事典」で、アマゾネスはまさかり担いでゐると言ふ点が指摘されてゐた。どっかでまさかりと女性の関連性があったはづなのだが、鎌しかない

 K・セリグマンの「魔術」かなんかで、「斧の乳搾りをする魔女」の図像があったはずであるが、全然覚えてない。

 これには一応書いてある。ただ、「対象へ使い魔を送る」あと、術者はバケツをまたに挟み、椅子かなんかへ腰かけて「斧あるいはナイフ」を壁へ突き立てて柄を扱く、と紹介してゐる。